2012年1月12日木曜日

もっと身近な話はどう?

今年初めてのM会では、テキストを横に置き、一年間の目標について全員がスピーチをした。

僕はいろいろある中から、外郎売りのセリフを年間1000回諳んじたい、ということを話した。
お正月に、落合博満の著書『采配』を読んで心技体の「体」の大切さを思い直した。落合が監督をした中日ドラゴンズは、12球団イチの練習量を誇った。技術ではなく体力が資本という考えからだ。話し方で「体」に当たるのは声だろう。つまり、声の大きさ、歯切れ、滑舌である。最近、話すスピード、抑揚、間、アイコンタクト、ジェスチャーなど、話術に意識が向きがちだったが、今一度、声を意識して鍛えよう。それを訓練できるのが外郎売りのセリフである。去年5ヶ月かけて丸暗記したことを活かしたい、という内容にした。

話し方教室だから話し方の目標について話したが、聴衆分析が甘かったかもしれない。
皆さん、もっと生活に根差したことを話されていた。曰く、一日100回「ありがとう」を言う。曰く、太っ腹に生きる。曰く、新品の服を買わずにあるものを着る。これがまた、くすりと笑えて共感できることが多い。曰く、きれいな字を習う。

とても身近なお話で、皆さんの等身大の生活が垣間見られるのだ。こういうもっと生活実感に近い話をしなきゃな、と思う。お話を聞くたびに、自分の話がいかに大上段か、思い知らされる。マジメかつ大上段。もっと身近なところで話題を探せるようになりたい。こりゃネタ帳が必要だな。

▼本日の学び
ジェスチャーにキレがある(I原さん)
目標がないという意外性のあるテーマながらペースを崩さない。マイペースの大切さ(A瀬さん)
ゴシップの話題を引っ張り、最後の最後であざやかに目標を導く(N津さん)

2012年1月7日土曜日

司会者の理想像とは

2012年、初めてのN教室だった。
「司会能力を高めるには」という講義の中で、話し合いにおける二通りの司会者の理想像が見えてきた。

◎目標を最後まで達成しようという気持ちを持ち続ける司会者。
◎誰が司会を担当したかわからない(存在感が表に出てこない)司会者。

司会者のリーダーシップが発揮された前者と、それが発揮されていないように感じる後者。
自分は、どちらかというと後者の司会にフィットするタイプだが、前者のようなリーダーシップに憧れるところがある。

ただ、今この講義を振り返りながら、どうやらこの二通りの司会者は必ずしも対極に位置するわけではなさそうだ、という気がしてきている。つまり、両立可能なのではないだろうか。

司会者に求められる能力は主に以下の三点だという。
1目標達成能力
2会合の運営能力
3人間関係処理能力

今の時点では、これらの能力をスタンドプレーにならないレベルで遂行するのが司会者の理想像だと考えよう。自己満足にならないように謙虚な気持ちを持ち続けつつ。


▼今日の反省
◎フリートークで拍手をもらったときに間を置かずに被せて話し続けてしまった。照れ隠しもあったに違いないが、拍手、笑いには間を置こう。
◎聞かれていないことに答えてしまった。問いを忘れているからだ。聞き直す勇気。聞いていなかったことを認める。
◎今日は終始饒舌ぎみだった。話すテーマ、エピソードは極力、一つに絞ろう。
◎新しい参加者には自分から話しかけなきゃ。

▼本日の学び
◎散漫になった話を一言でまとめてくれた(F垣さん)
◎相談をしてくれた、その人のために話し方を学んでよかったという境地(O浦さん)
◎スピーチにて、人の話を聞かずに自分が何を話すかに意識がいってしまっていたことを、サッカーで必要な観察力と重ねるアナロジー(N野さん)

2012年1月5日木曜日

驚異のプレゼン_メモその3

ジェスチャーについて、以下「シーン14 存在感の出し方を身につける」より引用する。

ジョブズのようなすばらしいコミュニケーターはじっとしておらず、身ぶり手ぶりをよく使う。

身ぶり、しぐさなどは力強く、明確で、自信にあふれているだろうか。

ボディーランゲージとしゃべり方で聞き手の印象が決まる。

身ぶり手ぶりを使ったほうが考えがまとまり、プレゼンテーションでいいしゃべりができる。逆に体を動かさずにいようとすると意外なほど注意力を取られてしまう。深く考える訓練を積み、自信のある人は、その明快な思考が反映された手の動きをする。手の動きを見ていれば、思考プロセスがわかる。

両手を体の両脇にたらすと緊張しているように見えたり堅苦しく感じたりする。

如何せんジェスチャーが苦手なのである。大きな理由は、言葉と一致しなかったらどうしよう、不自然だったらどうしようという不安だ。そうやればいいのかわからない。

『驚異のプレゼン』を読むと、ジョブズはスピーチの機会ごとに何時間もの練習の中で体得していくそうだ。なるほど、努力すればなんとかなるというのは一つの安心だったりする。

ただ、練習で体得できるにしても、それ以上に、とにかく何がなくとも手を動かすところから始めることが正しいように思えてきた。間違ってもいい。言葉とズレていてもいい。まずジェスチャーする勇気を持とう。

ジェスチャーと言えばこの人、というほどC教室のK口さんはよく手が動く。
当初は「過剰なんじゃないの」と思うところもあったが、どうにも話に惹き込まれる。滔々とした喋りと相まって音楽的にさえ映るのである。

K口さんという手本を研究しよう。

極論、ジェスチャーありき。
オシムの「考えながら走るサッカー」よろしく「ジェスチャーしながら走るスピーチ」でどうだろう。まぁ練習あるのみ。

2012年1月4日水曜日

驚異のプレゼン_メモその2

頂点に立つ人は、努力が他人より多いという程度でもずっと多いという程度でもない。圧倒的に多いのだ。「シーン15 簡単そうに見せる」より

この言葉を前に、居住まいを正さざるを得ない。
これまで話力を高める努力をほとんどしてこなかった。それはあきらめに近い心境からだ。

頭がいい人は勉強しなくても頭がいいんだろうな、と思っていたのと同様、話が得意な人は生まれもったセンスでそうなんだろう。とも思っていた。僕にはセンスがない。だから無理なんだと、まぁ、努力するという発想もなかった。

いや、そうとも言い切れないか。
何度となくセミナーに通った。NHK講座、アサーション講座、ボイストレーニング……、ただ続かないのだ。
目の前の仕事で、時間がなかったというのも苦し紛れではあるが、正直なところである。
であれば、時間ができた今は、言い訳できない。


ジョブズは、プレゼンテーションに向けて一日何時間もの練習を何日も何日もした。
プレゼンテーションの隅から隅まで練習する時間を確保した。
何週間も前に準備を始め、しゃべる予定の製品や技術について勉強していった。
アイコンタクトだって、しゃべるスピードだって、間の取り方だって、言いたいことが理解されるように仕上げていく。
何時間も真剣に練習したからこそ、何気なさが生まれてゆく。

ジョブズに限らず、世界的なコミュニケーターたちも、意識的に練習していることが明らかになったそうだ。なんとなく同じことをくり返すのではなく、具体的な目標を設定し、他人からの意見を聞き、長期的によくなるほうへ進もうと努力を続ける。自然な話し方をしたいのであればなおさらだ。練習で練り上げなければ「自然」にならない。

プレゼンテーションを「生き生きとさせる」には練習が必要である。

2012年1月3日火曜日

驚異のプレゼン_メモその1

今年の初読書に『采配』を選んだ勢い、気になっていた実用書を購読した。
『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』

プレゼンとあるものの、スピーチを上達させるためのヒントも満載だった。
とりあえずはスピーチ仕様に超訳するイメージでメモしていきたい。

(製品について)聞き手というのは「なぜ気にかける必要があるのか」と思いながら聞いている。聞き手を儲けさせる製品なら、そう伝えよう。節約ができるものなら、そう伝えよう。作業がやりやすくなる、あるいは楽しくなるものならそう伝えよう。なるべく早い段階から、繰り返し、はっきりと伝えよう。「シーン2 一番大事な問いに答える」より


聞き手は「なぜ気にかける必要があるのか」と必ず自問している、という。

スピーチに置き換えると、なぜ“この話を”気にかける必要があるのか、ということだろう。
まずこの問いかけに答えてあげれば、聴衆を話に引き込むことができる。

話す目的を意識しようというのは、他の話し方の本にも散見するトピックだ。
楽しませるのか、感動させるのか、納得させるのか、行動させるのか……。

ただ、スピーチ本の場合、聞き手のことを考えてといいつつも、意外に話し手目線であることが多い。前述の例で言えば、楽しませるのも、感動させるのも、話し手側の目的意識である。

しかし、この本ではあくまでユーザーの視点、すなわち聞き手である聴衆の視点から考えることを促している。

プレゼンとスピーチの目的の違いも関係ありそうだ。
プレゼンというのは相手が行動に移ってはじめて話し手の目的が完結する。
相手の役に立つことだけがスピーチじゃないから、聞き手目線の徹底ぶりが違うのかもしれない。
ただ、話は100パーセント聞き手が決定する、というのも教室で学んだことだ。

なぜ“この話を”気にかける必要があるのか。

よい問いじゃないか。
スピーチの前には必ず聞き手のメリットを考える習慣をつけたい。

2012年1月2日月曜日

『采配』にトレース

『采配』の要点を抜き出し、自分なりに話し方上達の道筋をトレースしてみることにする。

▼達成不可能なぐらいの目標とは?

話し方教室の講師を目指す。

▼どういうプロセスで到達するのか?

1聞く技術を高める。
2話し合いの司会能力を高める。
3会そのものの進行能力を高める。
4プレゼンスキルをあげる。スライドなどヴィジュアルを使った技術を磨く。
5勉強会で発表(講義)の場数を重ねる。
6テキストに沿って自分なりの具体例を落とし込んでいく。
7テキストを自分なりに再構成する。

▼自分はどんな練習をすればいいのか?

◎外郎売りを年間で1,000回は諳んじたい。
1日2.7回。駅からの帰り道で1回、お風呂場で1回、+α
1回5分として5,000分。およそ83時間。およそ3.45日。

◎目標とする話し方に触れて、繰り返しシャドーイングを行う。

▼話し方にとっての体・技・心とは?

体……声の大きさ、歯切れ、滑舌、
技……(デリバリー)目配り、身ぶり手ぶり、間、声の抑揚、スピード、強調、
……(コンテンツ)構成、切り出し、結び、具体例、描写、コンシート話法、サウンドバイト、レペティション、ユーモア、
心……自信、安定感、

▼復習すべきものは何か?

◎教室
※3分スピーチの録音は必ず聴き直し、チェックシートに沿って問題点を洗い出す。チェックシートを作らねば。

◎日常
仕事/プライベート
※意識的な状況、無意識的な状況それぞれメモを残す。

▼観察して取り入れるべきものとは?

◎教室
先生/受講生
※ノートを必ずつける。昨年は受講生の3分スピーチに限定していたが、それ以外の実習や講義まで幅を広げる。コンテンツだけではなくデリバリーを中心にしたい。

◎日常
仕事/プライベート
※まわりの話し方にアンテナを張るクセをつける。コンテンツだけでなくデリバリーにも注目。その話し方の何がよくて何がダメなのか。

◎話のプロ
テレビ/落語
※漫然と見ていたものをどう活かすか? まだ答えは出ていない。


実は、その年の初めに読む本というのは自分なりのこだわりがあり、非日常の世界に浸れる文芸やノンフィクションを選んでいた。
実用書を読むなんてことは毛頭なかったけど、いつものように読みっぱなしにするのではなく、少し考え続ける時間が持てるという意味でも歓迎すべきことだった。
『采配』を通して特に、話し方にとっての体・技・心を意識できたこと、復習の大切さを再発見したことは今年の大切な下地になるにちがいない。

2012年1月1日日曜日

采配_メモ

今年の初読書は、落合博満著『采配』だった。
以下、箇条書きメモ。

自分だけができるつもりになるのではなく、誰が見ても試合でできると思えるレベルまで、自分のパフォーマンスの質を高めていくしかない。

自分はどんな練習をすればいいのか考え抜くことが大切。

体・技の順序で強くなれば、心もタフになっていく。技術を身につければ自信ができる。

一つの技術の習得は、地味に根気よくコツコツとアナログで身につけていくもの。

自分は不器用だと自覚している人ほどしっかりと復習するもの。

予習よりも徹底的な復習を。

達成不可能なぐらいの目標がちょうどいい。

他のすべてを忘れて没頭できる力。

どんな些細なことでも言ってくれるアドバイザー。

普段の練習でできないことは、どんなに頑張っても実戦ではできない。

できないことをできるようになるまで努力し、できるようになったらその確率を高める工夫をし、高い確率でできることはその質をさらに高めていく。

何も反省せずに失敗を繰り返すことは論外だが、失敗を引きずって無難なプレーしかしなくなることも成長の妨げになる。

組織を総括する立場になった者は、まず部下たちに「こうすればいいんだ」という方法論を示し、それで部下を動かしながら「やればできるんだ」という成果を見せてやることが大切。

やればできると実感したら、実力以上のものを出そうとするな。できる範囲で一番いいものを出す。そして、できる範囲を広げていく。

好きにやることには責任が伴う。

現場に足を運ぶのは謙虚な姿勢。

謙虚な姿勢を持ち、仲間、ライバル、同業他社が何かに取り組もうとしている際には、深い関心を寄せながら観察してみるべきだ。

組織に必要なのはチームリーダーではなく、個々の自立心と競争心、そこから生まれる闘志。

どんな世界でもその中で仕事をするのなら、その世界や組織の成り立ちから謙虚に学ぶ。

最も大切なのは問題が起こった原因を徹底的に調査し、二度と同じようなことが怒らないようにするにはどうすべきかを考えておくこと。

自分がリーダーになった組織は何を目指し、そこまでどういうプロセスで到達しようと考えているか。