2012年6月28日木曜日

好奇心に振り回されない

K口さんの実習スピーチが印象に残っている。
テーマは「ことわざ・格言」について。選んだ格言はニーチェの「好奇心に振り回されない」だった。以下のように補足が続いた。


好奇心は、
自分の能力を発火させるためには
たいせつだが、
世界のすべてを見聞できるほど
人生は長くは続かない。


ベストセラー『超訳 ニーチェの言葉』に載っていたフレーズらしい。

この格言は、僕自身が「多趣味ですね」と言われることを素直に喜べないどころか、
むしろ後ろ暗い気持ちになってしまう理由を端的に表していると思った。

「本当にやりたいことがわかってないんですね」と言われているように解釈してしまうからだ。いや、解釈してしまうというより、そう思っているんだろう。

上京してからのすべては「本の編集」という仕事に繋げる意識があった。
写真、キャッチコピー、編集ライター、いろんな教室に通い、いろんな本を読んだ。
メディアリテラシーを高めるための講座通いも「本の編集」に活かせるという思いがあった。

本の編集から解き放たれた今、「本にするならどうするだろう」という思考法はそのままに、とにかく「話し方の勉強」に力を入れよう。
何をするにも話力を高めることを優先的に考えよう。具体的な何かが見えているわけではないけど、もう少し進んでみよう。

ずっと時間に追われるように生きてきたが、ここ最近、時間がないという意識は強まるばかりだ。書店で本を買うときも、ウェブで情報を得るときも、今は興味の幅を広げすぎないようにしたい。

確かに、将来的に何が幸いするのか、現時点ではわからない。
それに知っていないより知っているほうがいい。
でも、時間がない。
好奇心にまかせて情報を仕入れすぎないこと。
しかしこの言葉、多趣味なK口さんから聞くことになるとはね。

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