2012年1月31日火曜日

えーとカウンターに期待

今年から挑戦したい三つの習いごと。
その一つが、トーストマスターズクラブである。

早速見学に行ったが、レベルの高さに度肝を抜かれた。
参加者は20名ほどだろうか。
事前に配布されたタイムテーブルに従って滞りなく進んでゆく。
司会者の挨拶に始まり、役割担当の報告、見学者の自己紹介……

これまでに参加したどの教室にもなかった時間の密度。
終わったときにはぐったり疲れた。

この教室でもっとも興味をもったのが「えーとカウンター」である。
スピーカーの発した冗語の数を計測する係がいるのだ。
ちなみに自分は1分間にもかかわらず4回……。
でも、これだ!と思った。
ストップ・ザ・冗語!
の切り札になってくれることを期待したい。

2012年1月29日日曜日

オーバーな表現に注意を

話し方コンテストの見学に出かけた。
大ホールの舞台で参加者たちが3分スピーチを順番に行っていく。
時間をかけて練り上げられた各人のスピーチは聴いているだけで勉強になるものが多い。

もちろん良い意味ばかりではない。
一つ気づいたことがある。それは表現力の問題だ。

参加者の中に、演劇のような役者がかった話し方をしたり、いかにも朗読やっていますという向きが散見した。これには長短あるなと思った。

確かに表現力としては惹きつけられるところがある。
ただ、大袈裟にやればやるほど嘘っぽく聞こえてしまうのは否めない。
そんな実感があった。
会場の大きさもあるだろう。ひょっとして教室レベルの小さい会場だったら、話の雰囲気に飲まれるなかでただ内容に没頭できたかもしれない。しかし会場が広いと引いた、冷めた目で見えてしまう。

奇しくも講評では、表現がオーバーすぎると話し手と聞き手との間に気持ちのズレが出てくる、ということに触れていた。

会社では声の大きい人ほど意見が通るという状況もあるようだが、
実際の話し方というのは、そうはいかないだろう。

声の大きさ、歯切れ、滑舌。洗練されていることに越したことはない。
ただそれは、自然に聞こえるようにという条件付きのようだ。


さて今回、初めて話し方コンテストというものを見学したが、
いつもいっしょに勉強している仲間二人が入賞するという快挙を目撃できた。
特に優勝したHくんは、表現力はもちろん、本人が晒したくない部分をスピーチに盛り込まれており、切実さがダイレクトに伝わってくる内容。
スピーチのお手本のようだ。

2012年1月25日水曜日

準備が足りないな

だから、対話で落ち着いて話そうよ。
営業で相手が落ち着いて話していることに気づいて我に返るような状況があった。

一つには準備が足りない。
売り込みのシミュレーションが足りない。
毎回同じことをくり返していないか。
時間をとってもらっている後ろめたさもあるだろう。
精神的にもタフにならないといけない。

どんな会話に向かうだろうか、というイメージを膨らまそう。
イメージングとメンタルが課題。
もうそろそろ同じ失敗をくり返すのは卒業しようぜ。

2012年1月24日火曜日

数字を説明する難しさ

話し方をどれだけ勉強しても、日常に活かせなければ意味がない。
スピーチばかりに重点を置かず、報告、説明、説得、忠告など、実戦化させていかなければいけない。
端的に、現状では仕事での会議に活かしきれていない部分がある。

活かせていることは、アイコンタクト、ジェスチャー。
相手の話を取り入れて意見を膨らませたり、道筋をつけていくこと。
話し合いを最後にまとめること。

活かせていないのは、論理的にわかりやすく話すこと。
整理しきれずに話してしまうこと。
主題を明確にしないまま話し始めてしまうこと。

特に今日の会議では、数字を口頭で説明することの難しさを感じた。
今後の課題になってくるだろう。

2012年1月23日月曜日

落ち着いて染み入るように

K口さんのスピーチは参考にすべき点が多い。

通る声の安定感、抑揚、強弱、指揮者のように大袈裟なジェスチャー、対話するような目配り、喜怒哀楽が素直に反映される表情の豊かさ。メリハリがある。
それらが調和し、ゆっくり染み入るように聞き手の中に入ってくる。

今回のスピーチ実習は、K口さんの後ということもあり、観察しながら自分の順番でそのあたりを意識してみた。

結果、いつもより落ち着いて、聞き手の様子を見ながら話せたが、如何せん、1分程度の時間オーバー。でもよい勉強になった。これまでを振り返ると、時間内に収めようとして早口になるパターンをくり返していたように思う。

こういうところを指摘してもらえると有り難いのだが、自分で気づくしかないのが今の教室の現状というか、限界というか。場数はこなせるのだが。

自分は余裕がなくなると焦りがすぐ表に出て、早口になってしまうタイプだと自覚している。
スピーチ同様、対話でも早口にならないよう落ち着いて、相手に染み入るように話すことを意識したいところだ。

2012年1月22日日曜日

声を鍛える活弁、スタート

年末に顔を出した活弁ワークショップが今日からいよいよ本番。
活弁で鍛えたいのはズバリ声だ。声の大きさ、歯切れ、滑舌。やればやるだけ声の体力というべきこの三つを鍛えられることは確信している。

前半、たっぷり時間をかけて声のトレーニングを行う。話し方教室の発声練習とは違い、声で食べているプロの助言には説得力がある。刀を磨くように声を鍛えている感覚をおぼえた。

顔の柔軟体操から始まり、声を前に飛ばすイメージ、上半身の力を抜く、重心を真下に落とす。

とはいえ、活弁士ならではのクセのある発声をマネるのが一朝一夕にはできそうにない。
特に語尾で声を押さえつける発声がしっくりこない。お手上げである。シコを踏むようなイメージと言われたが、コツさえつかめないまま終わった。練習あるのみ。

後半の活弁の実習では、台本を渡されていきなりスクリーンにアテレコすることになった。
作品は「国定忠治」。
せっかくなら「チャップリン」をやりたかったが、先生の指定は「国定忠治」だった。
正直、興味を持ったこともなかったが、先生の「こっちのほうが滑舌がよくなるから」の一言に気を取り直す。

戸惑いながらも「映写よーい、スタート」

今回は読むのに精一杯だった。スクリーンを見る余裕もない。舌が絡まるようにつまずき、さらに焦る。表現以前の問題でまずは噛まずに読めるようにならなければ。

でもこれができるようになれば、という期待感もある。
センスがないのも残念だが、それをカバーするには、もう練習するしかない。
やることが決まればゴールが見えたということでもある。頑張ろう。

2012年1月17日火曜日

先入観の意外な効用

正月、成人式をはさんで、久しぶりのC教室。

年末は相互理解を阻む三要素である言葉の性質、心の傾向を学んで〆だった。今日は最後に残った先入観についての講義。先入観にもいろいろあるもんだ。

講義内容でそれほどの気づきはなかったが、先入観という切り口で見ていくと、失敗談のネタが思い出しやすく話材収集に最適だと気づいた。講義を聴いているだけで、いくつか思い当たるエピソードがあった。
つれづれなるままに挙げていく。

老舗だし値段が高いから美味しいだろうと思って出かけた某みそ煮込みうどん専門店。

閉店間際に営業へ行って怒られた。他店は閉店間際でもウェルカムだったりする。

いつもガラガラの映画館に開演ギリギリに行ったらキャンセル待ちしかない状況に。

高いと思っていた歌舞伎鑑賞だが、歌舞伎座で一番安い席は700円だった。

先発ピッチャーを見るかぎり捨て試合だと思っていたら勝った。

高いほうが美味しいと思ったらどうってことない。

不良なのに帰り道で子犬にエサをあげているのを目撃する。

過激なイメージのあった人だが、会ってみると人一倍まわりに気を遣う人だった。

2012年1月15日日曜日

小泉進次郎のスピーチ集

▼陸自 高等工科学校56周年記念式典 小泉進次郎議員・祝辞(2011年)
http://www.youtube.com/watch?v=l7ZQAj7F5tE

▼小泉進次郎「ちょっと熱が入りすぎちゃった」演説@横浜・上大岡 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=XkfiZpFERGA&feature=related

▼小泉進次郎「ちょっと熱が入りすぎちゃった」演説@横浜・上大岡 2/2
http://www.youtube.com/watch?v=9XVMgNKnYsU&feature=related

▼小泉進次郎応援演説川口駅東口キュポラ広場1
http://www.youtube.com/watch?v=Lb0Vaa-00w8&feature=fvwrel

▼小泉進次郎応援演説川口駅東口キュポラ広場2
http://www.youtube.com/watch?v=XVmVZCpRVOM&feature=related

▼5.13 衆議院本会議 小泉進次郎議員①
http://www.youtube.com/watch?v=sMYEfxJmrng

▼5.13 衆議院本会議 小泉進次郎議員②
http://www.youtube.com/watch?v=31RnPgWGgvU&feature=related

▼2011「春の集い」小泉進次郎衆議院議員 来賓挨拶
http://www.youtube.com/watch?v=7HGC3TqV2Cw

▼日本論語研究会 小泉進次郎講師(1)
http://www.youtube.com/watch?v=_skYeTh2Qlw

▼20110629J-NSC総会小泉進次郎先生演説
http://www.youtube.com/watch?v=aHGlHHSITAY

▼小泉進次郎講演1 関口まさかずさんを支援する決起集会
http://www.youtube.com/watch?v=cwfWmlGVoXU&feature=fvst

▼よこくめ勝仁と小泉進次郎を比べてみた(前半)
http://www.youtube.com/watch?v=tRhAEVwuvR0

▼よこくめ勝仁と小泉進次郎を比べてみた(後半)
http://www.youtube.com/watch?v=O6o3IKIq6UA&feature=related

▼未来のためのQ&A 小泉進次郎 神奈川11区
http://www.youtube.com/watch?v=YCE-0xnuxdI

2012年1月14日土曜日

自分を変える意識

初対面での気後れって簡単には治らない。
自意識が強すぎるんだろうな。

自信を持とう。
それを態度に、声に、話に出そう。
自己紹介で名乗ってからいきなり「えー」とか冗語を使ってたらいかんだろ。

出し抜けの質問に対しても答えきろう。
中途半端に言いよどまない。
はっきり答えて間違えていたらしょうがないじゃないか。
胸張って頭に浮かんだことを即答したらいい。
自分はこう思う、それでいい。

よく見られたいという意識が働きすぎて萎縮するのは、逆効果。

エネルギーが不足しているのだろうか。
ジョブズの『奇跡のプレゼン』にはこんなことが書かれていた。

快適な範囲から飛びだすこと。大げさにやる。声を大きくする。しぐさを大きくする。思いっきりにっこりする。ここまでやったらさすがにみっともないと思うところまでやってみる。(略)快適な範囲から飛びだし、「やりすぎ」のレベルまでやってちょうど。「シーン15 簡単そうに見せる」より要約

最初は不自然かもしれないけど、しばらく続ければ自然になるのだろう。
自分を変えてみせる。その意識でスピーチに臨みたいところだ。

さて、教室の講義では話力についての話があった。
話すことによって相手に及ぼす影響力を、話力という。
うまく話せたとしても、それが必ずしも相手によい影響を与えるとは限らない。
つまり、話術だけでは心許ない。
身につけるべきは話力なのだ。

では、話力とは何か。
話力には三本柱があるという。

誠実、理解力、表現力

講義を聴きながら、理解力に対する意識が低かったことがわかった。
特に「自分の知識・考え方・性癖などを正しく把握し、検討する能力」が足りない。
自己分析を早い段階でやらねば。

まわりによい影響を与えたい。
あいつがいるおかげだと言われたい、思われたい。
あぁ、こんな煩悩だらけでよいのかしら。

2012年1月12日木曜日

もっと身近な話はどう?

今年初めてのM会では、テキストを横に置き、一年間の目標について全員がスピーチをした。

僕はいろいろある中から、外郎売りのセリフを年間1000回諳んじたい、ということを話した。
お正月に、落合博満の著書『采配』を読んで心技体の「体」の大切さを思い直した。落合が監督をした中日ドラゴンズは、12球団イチの練習量を誇った。技術ではなく体力が資本という考えからだ。話し方で「体」に当たるのは声だろう。つまり、声の大きさ、歯切れ、滑舌である。最近、話すスピード、抑揚、間、アイコンタクト、ジェスチャーなど、話術に意識が向きがちだったが、今一度、声を意識して鍛えよう。それを訓練できるのが外郎売りのセリフである。去年5ヶ月かけて丸暗記したことを活かしたい、という内容にした。

話し方教室だから話し方の目標について話したが、聴衆分析が甘かったかもしれない。
皆さん、もっと生活に根差したことを話されていた。曰く、一日100回「ありがとう」を言う。曰く、太っ腹に生きる。曰く、新品の服を買わずにあるものを着る。これがまた、くすりと笑えて共感できることが多い。曰く、きれいな字を習う。

とても身近なお話で、皆さんの等身大の生活が垣間見られるのだ。こういうもっと生活実感に近い話をしなきゃな、と思う。お話を聞くたびに、自分の話がいかに大上段か、思い知らされる。マジメかつ大上段。もっと身近なところで話題を探せるようになりたい。こりゃネタ帳が必要だな。

▼本日の学び
ジェスチャーにキレがある(I原さん)
目標がないという意外性のあるテーマながらペースを崩さない。マイペースの大切さ(A瀬さん)
ゴシップの話題を引っ張り、最後の最後であざやかに目標を導く(N津さん)

2012年1月7日土曜日

司会者の理想像とは

2012年、初めてのN教室だった。
「司会能力を高めるには」という講義の中で、話し合いにおける二通りの司会者の理想像が見えてきた。

◎目標を最後まで達成しようという気持ちを持ち続ける司会者。
◎誰が司会を担当したかわからない(存在感が表に出てこない)司会者。

司会者のリーダーシップが発揮された前者と、それが発揮されていないように感じる後者。
自分は、どちらかというと後者の司会にフィットするタイプだが、前者のようなリーダーシップに憧れるところがある。

ただ、今この講義を振り返りながら、どうやらこの二通りの司会者は必ずしも対極に位置するわけではなさそうだ、という気がしてきている。つまり、両立可能なのではないだろうか。

司会者に求められる能力は主に以下の三点だという。
1目標達成能力
2会合の運営能力
3人間関係処理能力

今の時点では、これらの能力をスタンドプレーにならないレベルで遂行するのが司会者の理想像だと考えよう。自己満足にならないように謙虚な気持ちを持ち続けつつ。


▼今日の反省
◎フリートークで拍手をもらったときに間を置かずに被せて話し続けてしまった。照れ隠しもあったに違いないが、拍手、笑いには間を置こう。
◎聞かれていないことに答えてしまった。問いを忘れているからだ。聞き直す勇気。聞いていなかったことを認める。
◎今日は終始饒舌ぎみだった。話すテーマ、エピソードは極力、一つに絞ろう。
◎新しい参加者には自分から話しかけなきゃ。

▼本日の学び
◎散漫になった話を一言でまとめてくれた(F垣さん)
◎相談をしてくれた、その人のために話し方を学んでよかったという境地(O浦さん)
◎スピーチにて、人の話を聞かずに自分が何を話すかに意識がいってしまっていたことを、サッカーで必要な観察力と重ねるアナロジー(N野さん)

2012年1月5日木曜日

驚異のプレゼン_メモその3

ジェスチャーについて、以下「シーン14 存在感の出し方を身につける」より引用する。

ジョブズのようなすばらしいコミュニケーターはじっとしておらず、身ぶり手ぶりをよく使う。

身ぶり、しぐさなどは力強く、明確で、自信にあふれているだろうか。

ボディーランゲージとしゃべり方で聞き手の印象が決まる。

身ぶり手ぶりを使ったほうが考えがまとまり、プレゼンテーションでいいしゃべりができる。逆に体を動かさずにいようとすると意外なほど注意力を取られてしまう。深く考える訓練を積み、自信のある人は、その明快な思考が反映された手の動きをする。手の動きを見ていれば、思考プロセスがわかる。

両手を体の両脇にたらすと緊張しているように見えたり堅苦しく感じたりする。

如何せんジェスチャーが苦手なのである。大きな理由は、言葉と一致しなかったらどうしよう、不自然だったらどうしようという不安だ。そうやればいいのかわからない。

『驚異のプレゼン』を読むと、ジョブズはスピーチの機会ごとに何時間もの練習の中で体得していくそうだ。なるほど、努力すればなんとかなるというのは一つの安心だったりする。

ただ、練習で体得できるにしても、それ以上に、とにかく何がなくとも手を動かすところから始めることが正しいように思えてきた。間違ってもいい。言葉とズレていてもいい。まずジェスチャーする勇気を持とう。

ジェスチャーと言えばこの人、というほどC教室のK口さんはよく手が動く。
当初は「過剰なんじゃないの」と思うところもあったが、どうにも話に惹き込まれる。滔々とした喋りと相まって音楽的にさえ映るのである。

K口さんという手本を研究しよう。

極論、ジェスチャーありき。
オシムの「考えながら走るサッカー」よろしく「ジェスチャーしながら走るスピーチ」でどうだろう。まぁ練習あるのみ。

2012年1月4日水曜日

驚異のプレゼン_メモその2

頂点に立つ人は、努力が他人より多いという程度でもずっと多いという程度でもない。圧倒的に多いのだ。「シーン15 簡単そうに見せる」より

この言葉を前に、居住まいを正さざるを得ない。
これまで話力を高める努力をほとんどしてこなかった。それはあきらめに近い心境からだ。

頭がいい人は勉強しなくても頭がいいんだろうな、と思っていたのと同様、話が得意な人は生まれもったセンスでそうなんだろう。とも思っていた。僕にはセンスがない。だから無理なんだと、まぁ、努力するという発想もなかった。

いや、そうとも言い切れないか。
何度となくセミナーに通った。NHK講座、アサーション講座、ボイストレーニング……、ただ続かないのだ。
目の前の仕事で、時間がなかったというのも苦し紛れではあるが、正直なところである。
であれば、時間ができた今は、言い訳できない。


ジョブズは、プレゼンテーションに向けて一日何時間もの練習を何日も何日もした。
プレゼンテーションの隅から隅まで練習する時間を確保した。
何週間も前に準備を始め、しゃべる予定の製品や技術について勉強していった。
アイコンタクトだって、しゃべるスピードだって、間の取り方だって、言いたいことが理解されるように仕上げていく。
何時間も真剣に練習したからこそ、何気なさが生まれてゆく。

ジョブズに限らず、世界的なコミュニケーターたちも、意識的に練習していることが明らかになったそうだ。なんとなく同じことをくり返すのではなく、具体的な目標を設定し、他人からの意見を聞き、長期的によくなるほうへ進もうと努力を続ける。自然な話し方をしたいのであればなおさらだ。練習で練り上げなければ「自然」にならない。

プレゼンテーションを「生き生きとさせる」には練習が必要である。

2012年1月3日火曜日

驚異のプレゼン_メモその1

今年の初読書に『采配』を選んだ勢い、気になっていた実用書を購読した。
『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』

プレゼンとあるものの、スピーチを上達させるためのヒントも満載だった。
とりあえずはスピーチ仕様に超訳するイメージでメモしていきたい。

(製品について)聞き手というのは「なぜ気にかける必要があるのか」と思いながら聞いている。聞き手を儲けさせる製品なら、そう伝えよう。節約ができるものなら、そう伝えよう。作業がやりやすくなる、あるいは楽しくなるものならそう伝えよう。なるべく早い段階から、繰り返し、はっきりと伝えよう。「シーン2 一番大事な問いに答える」より


聞き手は「なぜ気にかける必要があるのか」と必ず自問している、という。

スピーチに置き換えると、なぜ“この話を”気にかける必要があるのか、ということだろう。
まずこの問いかけに答えてあげれば、聴衆を話に引き込むことができる。

話す目的を意識しようというのは、他の話し方の本にも散見するトピックだ。
楽しませるのか、感動させるのか、納得させるのか、行動させるのか……。

ただ、スピーチ本の場合、聞き手のことを考えてといいつつも、意外に話し手目線であることが多い。前述の例で言えば、楽しませるのも、感動させるのも、話し手側の目的意識である。

しかし、この本ではあくまでユーザーの視点、すなわち聞き手である聴衆の視点から考えることを促している。

プレゼンとスピーチの目的の違いも関係ありそうだ。
プレゼンというのは相手が行動に移ってはじめて話し手の目的が完結する。
相手の役に立つことだけがスピーチじゃないから、聞き手目線の徹底ぶりが違うのかもしれない。
ただ、話は100パーセント聞き手が決定する、というのも教室で学んだことだ。

なぜ“この話を”気にかける必要があるのか。

よい問いじゃないか。
スピーチの前には必ず聞き手のメリットを考える習慣をつけたい。

2012年1月2日月曜日

『采配』にトレース

『采配』の要点を抜き出し、自分なりに話し方上達の道筋をトレースしてみることにする。

▼達成不可能なぐらいの目標とは?

話し方教室の講師を目指す。

▼どういうプロセスで到達するのか?

1聞く技術を高める。
2話し合いの司会能力を高める。
3会そのものの進行能力を高める。
4プレゼンスキルをあげる。スライドなどヴィジュアルを使った技術を磨く。
5勉強会で発表(講義)の場数を重ねる。
6テキストに沿って自分なりの具体例を落とし込んでいく。
7テキストを自分なりに再構成する。

▼自分はどんな練習をすればいいのか?

◎外郎売りを年間で1,000回は諳んじたい。
1日2.7回。駅からの帰り道で1回、お風呂場で1回、+α
1回5分として5,000分。およそ83時間。およそ3.45日。

◎目標とする話し方に触れて、繰り返しシャドーイングを行う。

▼話し方にとっての体・技・心とは?

体……声の大きさ、歯切れ、滑舌、
技……(デリバリー)目配り、身ぶり手ぶり、間、声の抑揚、スピード、強調、
……(コンテンツ)構成、切り出し、結び、具体例、描写、コンシート話法、サウンドバイト、レペティション、ユーモア、
心……自信、安定感、

▼復習すべきものは何か?

◎教室
※3分スピーチの録音は必ず聴き直し、チェックシートに沿って問題点を洗い出す。チェックシートを作らねば。

◎日常
仕事/プライベート
※意識的な状況、無意識的な状況それぞれメモを残す。

▼観察して取り入れるべきものとは?

◎教室
先生/受講生
※ノートを必ずつける。昨年は受講生の3分スピーチに限定していたが、それ以外の実習や講義まで幅を広げる。コンテンツだけではなくデリバリーを中心にしたい。

◎日常
仕事/プライベート
※まわりの話し方にアンテナを張るクセをつける。コンテンツだけでなくデリバリーにも注目。その話し方の何がよくて何がダメなのか。

◎話のプロ
テレビ/落語
※漫然と見ていたものをどう活かすか? まだ答えは出ていない。


実は、その年の初めに読む本というのは自分なりのこだわりがあり、非日常の世界に浸れる文芸やノンフィクションを選んでいた。
実用書を読むなんてことは毛頭なかったけど、いつものように読みっぱなしにするのではなく、少し考え続ける時間が持てるという意味でも歓迎すべきことだった。
『采配』を通して特に、話し方にとっての体・技・心を意識できたこと、復習の大切さを再発見したことは今年の大切な下地になるにちがいない。

2012年1月1日日曜日

采配_メモ

今年の初読書は、落合博満著『采配』だった。
以下、箇条書きメモ。

自分だけができるつもりになるのではなく、誰が見ても試合でできると思えるレベルまで、自分のパフォーマンスの質を高めていくしかない。

自分はどんな練習をすればいいのか考え抜くことが大切。

体・技の順序で強くなれば、心もタフになっていく。技術を身につければ自信ができる。

一つの技術の習得は、地味に根気よくコツコツとアナログで身につけていくもの。

自分は不器用だと自覚している人ほどしっかりと復習するもの。

予習よりも徹底的な復習を。

達成不可能なぐらいの目標がちょうどいい。

他のすべてを忘れて没頭できる力。

どんな些細なことでも言ってくれるアドバイザー。

普段の練習でできないことは、どんなに頑張っても実戦ではできない。

できないことをできるようになるまで努力し、できるようになったらその確率を高める工夫をし、高い確率でできることはその質をさらに高めていく。

何も反省せずに失敗を繰り返すことは論外だが、失敗を引きずって無難なプレーしかしなくなることも成長の妨げになる。

組織を総括する立場になった者は、まず部下たちに「こうすればいいんだ」という方法論を示し、それで部下を動かしながら「やればできるんだ」という成果を見せてやることが大切。

やればできると実感したら、実力以上のものを出そうとするな。できる範囲で一番いいものを出す。そして、できる範囲を広げていく。

好きにやることには責任が伴う。

現場に足を運ぶのは謙虚な姿勢。

謙虚な姿勢を持ち、仲間、ライバル、同業他社が何かに取り組もうとしている際には、深い関心を寄せながら観察してみるべきだ。

組織に必要なのはチームリーダーではなく、個々の自立心と競争心、そこから生まれる闘志。

どんな世界でもその中で仕事をするのなら、その世界や組織の成り立ちから謙虚に学ぶ。

最も大切なのは問題が起こった原因を徹底的に調査し、二度と同じようなことが怒らないようにするにはどうすべきかを考えておくこと。

自分がリーダーになった組織は何を目指し、そこまでどういうプロセスで到達しようと考えているか。