2012年7月17日火曜日

タイマー係の意味

今回のTMCではタイマー係だった。
タイマー係とは、準備スピーチ、論評の時間をストップウォッチで計り、制限時間を三色のボードでスピーカーに知らせる役割だ。
例えば、5分から7分の制限時間であれば、5分で青のボード、中間の6分で黄色のボード、制限時間の7分を過ぎると赤いボードを立てる。制限時間を30秒すぎると、その赤いボードを倒す。すると、そのスピーチは投票圏外、事実上の失格となる。

タイマー係は二度目だったが、一度目は入会直後でこなすことに精一杯だった。
ただ今回は、思いがけない気づきがあった。
それは時間配分についてである。

予想以上にスピーカーたちがこのボードを確認していることに気づいた。
それぞれのスピーチにタイムオーバーをめぐる攻防、ドラマがあるのだ。

時間が押している場合の二者択一。
それは、言いたいことを最後まで言い切るか、途中で端折るか、である。

特に準備スピーチは、原稿を用意している場合、それを端折るのは至難の業というのが実感だ。
前段で予期せず時間をとられたとき、端折るルートが確保できていないのだろう。準備していたものを端折るのは難しい。端折ることまで準備していないと、時間をすぎても一本道でゴールに向かうしかない。話しているというより、話させられているというほうが近いだろうか。
そしてタイムオーバー。それはなんとなく雰囲気でわかるものだった。

準備スピーチでは端折るルートも確保しておく必要がある。

そして論評。
こちらは最後の30秒が明暗を分けるようだ。
論評者は準備スピーチ以上にボードをこまめに確認しているのがわかった。
会場のウケ具合では、ベスト論評者の候補は二人いるように思った。ただその前者は4秒のタイムアウト。最後まとめられたはずだが、残り30秒でもペースを変えない。あえて最後まで言いたいことを言い切った。論評相手のためともとれる行為、評価が分かれるだろう。
後者は、残り30秒でまとめに入り、最後は「とにかくお疲れさまでした」とらしくないまとめかたをした。ただそこに至る論評はウィットに富み、絶えず聴衆を楽しませた。

自分なら、是が非でも時間内にまとめたい。強引にでもまとめる図太さを持つべきだと思う。

役割によって見えてくるものが違う。
今回は、近い将来、論評者になるという問題意識がタイマー係の意味を変えたのだろう。

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