2011年12月3日土曜日

表現よみの衝撃は想像以上

冷たい雨の降る中、表現よみフェスティバルに参加するため獨協大学まで出かけた。
http://www.ne.jp/asahi/kotoba/tomo/kotoba/festival.htm

内容は以下のような三部構成。
第1部◎講演「朗読から表現よみへの発展」スピーカーは渡辺知明氏
第2部◎麻生子八咫氏の活弁指導
第3部◎記号づけの実習。テキストは「銀河鉄道の夜」

「話のすべてが腑に落ちた!」
帰り道、同行してくれたK口さんは抑えがたい高揚感の中で表現よみの理論をそう絶賛した。
弾むような軽い足取り。饒舌と放心。このイベントに誘ったことを何度も何度も感謝された。

K口さんは朗読未経験の僕に、朗読検定4級の受講をゴリ押ししてくれた。いや、背中を押してくれた、か。稀有な人である。
そして、しぶしぶ朗読検定を受けた縁が巡り巡って、今回のイベントを知ることになった。
出会いが出合いを呼び、出合いが出会いを呼ぶ。この好循環、大切にしなきゃ。

で、表現よみである。
朗読経験者の小口さんにとって有意義だったように、朗読初心者の僕にとってもやはり想像以上の収穫だった。やはりベースになる、信じるべき理論があると違う。守破離でいう守。
表現よみの理論に精通することで、これまでの僕の朗読に対する心許ないアプローチを、補正、補強するどころか、根本から作り直してくれる、そんな予感がしている。

特に記号づけという、原稿のアクセントや強い声の記号をつけていく作業を体験できたのは大きい。朗読のテキストをまるで楽譜のように仕上げていく方法論である。グループに分かれて、『銀河鉄道の夜』に記号を書き込み、朗読を練習し、最後は前に出て発表する。記号に導かれて、安心感をもってスムーズに読めた。

きっと朗読検定で朗読の録音をしたときも、この方法を知っていたらもっと違った内容になっていたのではないか。いや、できたなかったからこそ、検索してたどり着いたのか。

偶然とはいえ、朗読検定から検索をかけて渡辺知明さんの存在を知った。これが大収穫だった。渡辺さんは表現よみの理論的支柱とも言える指導者である。表現よみは頭でっかちの理屈ではなく、渡辺さん自身の体験を通してさらに練り上げた方法論であることが心強い。

以来、渡辺知明さんのYouTubeやPDF化された著書をむさぼり見ていたが、再度、目を通す価値はあるだろう。今日は聴講した具体的なメソッドを書くよりも、まずはこの高揚感に浸っていたい。

2 件のコメント:

  1. 渡辺知明です。今、発見しました。

    ご報告ありがとうございます。
    ぜひ、表現よみの勉強をしてください。

    どこかの会でお待ちします。

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    1. 恐縮です。
      時間に余裕が出てきましたら、ぜひ勉強したいと思っています。
      その際はよろしくお願いします。

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